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【Incident Report】レギュレーターホースの破裂は未然に防止できたかもしれない

【Incident Report】レギュレーターホースの破裂は未然に防止できたかもしれない

水深約9mでレギュレーターホースが破裂。急浮上することとなった。

[報告されたケース]

その日、2本目のダイビングでのことです。1本目のダイビングは水深約26mのレック(沈船)に潜り、2本目は最大潜水深度が約12mでした。
潜水開始から10分経過し、水中トンネルを抜けた後、約30秒で今回のインシデントが発生しました。

私が水深約9mにいた時、セカンドステージの近くでレギュレーターホースが破裂しました。空気を吸うことは出来たのですが、目の前が一面の泡で何も見えなかったので浮上をしました。水中トンネルの中でこの破裂が起こったとしたら、どう対処したか、私にはわかりません。

一緒に潜っていたダイバーによると、私はまるでロケットのように急浮上していたそうです。浮上中は息を吐き続けていたにも関わらず、その日の夜は身体に違和感を感じました。3日後に帰宅し、かかりつけ医に診察してもらいましたが、特に何も問題がないようでした。

このレギュレーターは、自分の器材でした。旅行前に点検した時、ホースの金具部分のゴムの片側が、反対側に比べてほんの少し出っ張っているように見えました。ホースに圧力がかかっていない時には問題ないように見えたのですが、タンクのバルブを開けたら正常な状態とは大きく異なっていたようです。でも、器材の準備をしている最中には気付きませんでした。しかし、バディがダイビング開始直後に私の写真を撮っていて、セカンドステージにホースが接続されている部分で大きく折れ曲がっていたことが判明しました。

もし時間があれば、レギュレーターをオーバーホールに出していたでしょう。しかし、問題に気づいたのは旅行前日の夜でした。その時は、たいしたことないと思いましたが、今では大問題だったのだと感じます。

[専門家からのコメント]

何か変だ、と感じるのであれば、恐らく何か異常があるのです。問題を発見した場合には、そのまま放置するのではなく、直ちに解決するべきです。

幸いにもこのケースのダイバーは、傷害を負わずにダイビングを終了しました。深く潜っている最中にインシデントが発生したわけでもなく、さらに浮上中に息を吐く必要があることをダイバーは承知していました。また、発生時には減圧停止の必要はありませんでした。
もしも深く潜っている最中、もしくは減圧停止の必要があったならば、溺水や動脈ガス塞栓症(AGE)、減圧症(DCS)という結果になった可能性があったのかもしれません。


【参考動画:破裂寸前のレギュレーターホース】製作:seasirmake